講習会レポート
英国ロイヤル・スタイル 夏の特別講習会レポート
2011年8月6日(土)、7日(日) 新宿村スタジオ
英国ロイヤルバレエ団プリンシパルのラウラ・モレーラさん、ファーストソリストのリカルド・セルヴェラさん、元シニアソリストのジャスティン・マイスナーさんによるバレエセミナーが行われ、当スタジオの佐々木と安西もバレエ・ピラティスを担当しました。
セミナーが行われた8月6、7日はちょうど暑い盛りでしたが、講師の先生方は朝9時過ぎから夜8時半まで、パワフルかつエネルギッシュにレッスンを行ってくださいました。
思わず見とれてしまうような美しいお手本を一瞬たりとも見逃すまいと、参加者も真剣そのもの。一人ひとりに丁寧なアドバイスがなされ、ときに厳しく、でもユーモアもたっぷりにレッスンが進められました。
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バレエ・ピラティスにも沢山のご参加を頂きました。
「小さなお子さんにも、是非早い時期からピラティスを身につけて欲しい」というジャスティンさんの強いご要望を受けて、小さなお子さんが大人に交じってもフォロー出来るように、インストラクター2名体制で臨み、9才から50代後半まで、幅広い年齢層の方がご参加下さいました。
ピラティス経験者も多くご参加頂きましたが、正しいターンアウトを行った場合の足のポジションが、いつもとっているポジションと異なる方が多く、少し戸惑われていたようです。
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バレエ・ピラティスには、ジャスティンさんとラウラさんも顔を出して下さり、
「ピラティスで正しいターンアウトを身につけて欲しいと思い、今回のセミナーに組み込みました。」
「強いコアを身につけて、怪我のない体を作って欲しいです。」
「ロイヤルバレエでは出産後もバレエを続けるダンサーも多いですが、体を元のコンディションに戻すのにピラティスは欠かせないです。」
など、ピラティスにまつわる熱い想いを語って下さいました。

また、レッスン終了後に、先生方に参加者全般に関してお話を伺ったところ、
「日本の生徒さんは集中力があり、勤勉。初日で注意した事を二日目には出来るようにしてくるなど、とても努力家。これは他の国の生徒さんと比べて特筆すべき点です。」
「テクニックは強いので、正しい姿勢やターンアウトをなどの基本を身につけたらもっと素晴らしくなりますね。」とおっしゃいました。

姿勢について具体的に伺うと、
「特に腹筋とお尻の筋肉が弱いです。皆、反った姿勢で、お腹が伸びてしまっています。そうするとお尻の筋肉もゆるむのでターンアウトが出来ません。腹筋を使う正しい呼吸法を身につけて欲しいです。」
「土ふまずをが落ちしまうほどに、足だけを外に捻じって使っています。膝が内側を向いて、足首だけ外を向くのはダメ。股関節から開いて。」
これには佐々木も安西も全く同感です。

「成長するに従って正しい体の使い方がわかってくるようになりますが、体が出来あがってしまってから改善するのでは、プロとして踊るには遅すぎます。出来るだけ早い時期に改善して欲しいです。」
一流のダンサーであるだけでなく、世界各地で指導を重ねている先生方ならではの貴重なお話を伺えました。

参加された皆さんからは、「楽しかった。次回もまた参加したい。」とのお声を頂き、お子さんから大人の方まで短期間に多くの事を吸収されたようでした。
インストラクターである佐々木と安西にとっても、超一流の方々の指導を間近に拝見して非常に勉強になると同時に、ピラティスをもっと多くの方に取り入れて頂けるよう努力しなくてはと、身の引き締まる思いの二日間となりました。 (佐々木・談)